6.仕事場

仕事場,事務所,オフィス

 

みなさんは現在、どのような仕事場で働いているでしょうか。また、理想のオフィスとはどんなものでしょうか。
インテリアやBGMはみなさんのセンスにまかせるとして、今回は経営の観点から仕事場について考えてみます。

どこで仕事を行なうかについても、仕事場を借りる、自宅で働くなど、いろいろなスタイルがあります。
自分にはどのようなスタイルがいちばん合うか、よく考えてみることが大事です。

この記事は「2.はじめの一歩」や「4.あなたのビジネスプラン」と関連付けて読めば、あなたにピッタリの仕事場所を見つけるためのヒントとなるでしょう。

始める前に

ほとんどのデザイナーは、事業を立ち上げる際に、大変限られた予算しかないでしょう。だから、コストはできる限り最小限に抑えるべきです。
仕事場の賃貸借契約を結ぶ前に、考えられる初期出費(機器類の据付費用、改装費用、配線、電気、水道、空調、諸サービス、租税公課、不動産賃貸契約に係る諸費用、引越費用など)をすべてリストアップしておきましょう。

仕事場を選ぶには

仕事場を選ぶときには、次のようなポイントをチェックしましょう。

  • スペース配分を綿密に計画しましょう。どのくらいの広さのスタジオが必要でしょうか。
  • あなたが使用する素材によっては、そのリスクも要チェックです。可燃性とか揮発性など。保険料はどのくらいかかるでしょうか。
  • もしも一部をショールーム的に使うつもりならば、立地も考慮すべきです。お客様にとって足を運びやすい場所でしょうか。交通アクセスや駐車場等はどうでしょう。
  • お客と面談を行なうスペースも確保しておきたいです。
  • 不動産仲介業者、アート系雑誌、美術大学やデザイン学校等の掲示板、地域の関連団体などを通じて、スタジオとして使用できる不動産物件の情報を集めましょう。
  • 物件の維持修繕には誰が責任を持っていますか。たとえばエレベーターはしっかり補修されているでしょうか? 配電・水道・ガス等は安全に管理されているでしょうか?
  • 管理会社等に24時間いつでもアクセス可能でしょうか。
  • 防犯対策はしっかりなされているでしょうか。
  • 作業に制約をもたらすような騒音規制などはないでしょうか。
  • できれば他の入居者にも聞いて、隠れた問題点などの発見に努めましょう。
  • 開業者向けの割安な物件がないかどうかも調べてみましょう。公的機関によっては、使用していない公共施設等を創業者向けに格安で貸し出している場合もあります。

自宅で働く場合は

今住んでいる場所を仕事場にするには、以下の点に気をつけましょう。

  • 自宅で事業を行なうことについて家主の許可がいる場合もあります。
  • 業務用の電話回線を常に確保しておきましょう。電話が掛かってきたら、必ず誰かが応答すべきです。それがプロというもの。
    最低でも留守番電話は必需品です。応答メッセージを仕事用にハッキリ、ていねいに録音しましょう。
  • 業務用の封筒やレターヘッド等も印刷しておきましょう。
  • 集合住宅などの場合、プライバシー等の観点からアクセス上の制限がないかチェックしましょう。
  • 安全衛生上の規制はないでしょうか。
  • 自宅で事業用の損害保険に加入できるか調べましょう。
  • 物品の配送等があるなら、駐車や積降ろしに問題はないか確認しましょう。
  • 作業に伴う騒音が問題になる恐れがないか、近所と確認してみましょう。
  • 集中力を妨げるようなものが周囲にないでしょうか。
  • 顧客とどこで会いますか。そして、そこの雰囲気はプロっぽく見えるでしょうか。
  • 一日中、自宅で働いていると孤独に感じたりしないでしょうか。
  • 自宅で働く場合は、電話、水道・電気、家具、家賃など個人使用と兼用できるものが多いため、事務所を借りた場合とは経費構造が異なるでしょう。
    そうだとしても、自分の仕事をきちんと現実的に採算づけられるよう、数字上のコスト計算をしておくべきです。
    自宅作業時代に自分の仕事をあまりに安く売りすぎた人が、やがて仕事場を立ち上げて突然に大幅値上げしたりすると、顧客に対して値上げの理由付けがしにくくなって困ることもあります。

共同スタジオを開く場合は

  • ひとくちに「共同」といっても、その態様は千差万別です。どのように組むのか、メンバー間できちんと契約しておくことが望ましいでしょう。法律の専門家も活用しましょう。
  • メンバー同士が遵守すべき「グループ内ルール」を作っておきましょう。
  • 未処理の注文残や請求の管理を行なう責任者をひとり決めましょう。
  • 仕事やスタジオのマネジメントのために、毎月定例ミーティングを開きましょう。
  • メンバー以外の人にもアドバイスを求めましょう。
  • 共同で行なうべき仕事については、常にひとり以上の意見を勘案して決めましょう。
  • メンバーに仕事を割り振るに当たっては、前払いをしないようにしましょう。
  • 資金調達に際しては、できれば個人ではなくグループとして借り入れましょう。たとえば組合組織にすれば法人格が得られ、地域金融機関から融資を受けやすい場合もあります。
    デザイナー同士で「組合」を組織するなら「企業組合」がオススメかもしれません。(もっとも、いまは「会社」も簡単に作れる時代ですが・・・。)
    「企業組合」に関する説明が載っているページをいくつか紹介します。
    http://www.chuokai.or.jp/k-guide/type-06.htm
    http://www.chuokai-yamagata.or.jp/chuokai/kigyoukumiai/no1_kumiaitoha.html
    http://www.tokyochuokai.or.jp/topics/2003_2/sogyo_kigyo.html
  • グループで銀行口座を開設しましょう。
  • スペースに限りがある場合は、そのことを将来のメンバーにもきちんと伝えるべきです。
  • 共同スタジオを運営するならば、基礎的なビジネス研修を受けておくのもよい考えでしょう。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました!次回は、「7.商品・サービスの採算」として、具体的なコスティングのお話をします。
記事に誤りなどがありましたら、ご指摘いただければ幸いです。また、ご意見・ご感想などもお気軽にお寄せください。
「こんな内容の記事を書いて欲しい」「こんなことで悩んでいる」などのご要望やご相談もお気軽に!

 

 

 

この記事の著者

藤田 健プランニングディレクター

Skillotsを含むエフ・プラット株式会社の全てのサービスの企画・運営責任者。
神奈川県出身・中野区在住。

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